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吉井:こんにちは、先日は、BBQありがとうございました。
みやじ豚、旨かったです。
宮治:こちらこそ。先日は、来てくださってありがとうございました。
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宮治さんは、毎月定期的に「バーベキュー」を企画しています。100名以上が参加する大規模なバーベキューで、参加するとおいしい「みやじ豚」が食べ放題です! |
吉井:さて、今日は、あの旨いみやじ豚の秘密や、
宮治さんが農業にかける熱い思いを聞かせて
もらえたらと思います。
宮治さんが今やっている活動やみやじ豚に取り組む
きっかけをお聞かせください。
宮治:じゃあ、まずは自己紹介ですね。
僕の仕事は、主に実家の養豚場の仕事と、
農業を活性化させるための仕事の2軸です。
具体的に言うと、まず、実家の仕事は、
実家で育てている豚を“みやじ豚”としてブランド化して
販売しています。
BBQを開催したり、
レストランでイベントを開催したりしています。
それから、農業を活性化させるために
「こせがれネットワーク」という活動をしています。
この「こせがれネットワーク」は、
都心で働く農家のこせがれをそそのかして、
会社を辞めさせて、
実家に帰って、
農業を継いでもらうっていうのがミッションです(笑)。
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吉井:みやじ豚は、日本では数少ない養豚場個別ブランド豚です。
僕もバーベキューにお邪魔して、
そのうまさを体験しています。
あのうまさの秘密が「腹飼い」なんですよね、
宮治:そうです。
「腹飼い」は、豚の兄弟同士で飼う育て方です。
飼育場所も、広めにとります。
僕が実家に戻ったときには、
もう父親が長いこと腹飼いで豚を育てていました。
吉井:親兄弟と飼うとストレスがなくて、
旨くなるというのは、おもしろい事実ですよね。
宮治:腹飼いをすると、お肉が柔らかくてうまくなるし、
脂身がおいしくなります。食べ比べると、
すぐに違いがわかると思います。
あ、でも、はっきり言って、科学的根拠はないんですよ。
吉井:え、そうなんですか。
宮治:数字で証明しているわけではありません。
群れをなす生き物は必ず喧嘩をします。
ケンカすると必ず強い豚と弱い豚が出てきて、
弱い豚はいじめられちゃう。
最悪、死んじゃうこともあるし、
餌をろくに食えないでやせちゃうことがある。
そこまでいかなくても、やっぱり、知らない豚同士だと、
ストレスがあるみたいなんです。
そのストレスの影響は、とても大きいんだと思うんです。
吉井:ストレスで、豚肉は堅くなって、まずくなるんですね。
宮治:はい。それと、豚のストレスは、
豚同士だけの関係が原因ではありません。
農家に蹴っ飛ばされて、もののように扱われたり
している豚もたくさんいます。
そういう豚と、
兄弟だけで少ない頭数で丁寧に育てている豚で、
やっぱり味が変わってくるんです。
そうそう、おもしろい話があります。
鹿児島黒豚って、日本で最も有名なブランド豚の一つです。
「鹿児島黒豚」っていうと、
特別な豚のように聞こえるかもしれないけれど、
でも、本当は全然そうじゃないんです。
実は、年間出荷頭数22万頭。
流通量はトップ5に入ります。
希少性のあるブランド豚というよりも、
オーソドックスな豚と言った方が良いかもしれないくらい。
JA鹿児島が商標をもっていて、
数百件の農家に同じ餌を買わせています。
マニュアル用意して、育てています。
「同じ餌」で「同じマニュアル」で育てている。
それで、当然同じ味の豚が作れるはずだという。
吉井:建前ですね(笑)。
宮治:僕はそういう言い方はできませんけど。立場上(笑)。
実際、養豚場によって、味は全然違うんですよ。
うちは実験で、農協の餌と同じものを、
豚にあげたことがあるんです。
そうしたら、やっぱりうちの豚がうまい。
吉井:仲良くやった方がうまい、っていうのは、
なんか愉快な話です。
宮治:みんな血統の違いと、餌の違いで勝負するんだけど、
それよりも、
一番大事なのは育て方なのではないかとさえ思います。
吉井:でも、それに科学的に証明されてないとしたら、
なんで親父さんはそれをやろうとしたのでしょうか。
勘ですか?
宮治:親父は共同経営で、他にも養豚場を持っていたから、
できたのだと思います。
普通よりも一頭の豚に場所を用意したりしますから、
ある程度余裕がないとできません。
道楽ですね(笑)。
吉井:道楽で、おいしい豚が出来上がっていたのかぁ。
今の豚の話は人間にも通じますね。
人も緊張とかストレスで、体がこわばるんです。
そうすると視野は狭くなるし、自己正当化が始まりやすい。
経営だと良いことないから、余裕とリラックスはすごく大切だ
という話をするんです。
豚がおいしくなるということが、
それと通じる話に聞こえました。


その1 おいしい豚の不思議な育て方