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社会起業家って何だ?それは、ただのバズワードじゃないか・・・
社会起業家が流行しましたね。
といっても、本が何冊か出て、それが支持されているという意味です。有名どころで言えば、マイクロクレジットを作ってバングラディッシュの貧困を救っているムハンマド・ユヌスくらいは、皆さんも知っているでしょう。すばらしい起業家ですよね。普通はお金を貸せないような信用の低い貧困層にお金を貸して、彼らの生活を援助する「奇跡の銀行」を作りました。ちゃんと利益も出していますし、貸したら帰ってこないといわれた人たちと信頼を築いて、貸したお金の96%が戻ってきているというのですから、ほんとうにすばらしい仕組みを築いたものです。
で、ユヌスはすばらしいのですが、この「社会起業家」という言葉を聞いて、変だと思いませんか?私は最初、言葉の意味がわからなくて、ある有名コンサルタントに質問したんです。その答えは、結論としては「社会の役に立つ事業をすることだ」でした。
ここにマーケティングの妙というか、嘘があります。
だって、考えてみてください。誰かのために何かするというのは、どの企業家も一緒なはずです。なんの訳にもたたなければ、事業は失敗するはずですから。
とすると、社会の役に立つビジネスをするということが「社会起業家」の用件だとしたら、経営者や企業家は、すべて社会起業家ということになります。クリーニング屋さんだって、忙しい人に洗濯を手伝ってあげて、利益を出している。難題をクリアするというのであれば、書く製薬メーカーは、ほとんどお金にならない難病の薬を研究してます。(出来上がったら、国から補助が出るけれど。それはユヌスの利益と一緒でしょう)
こんなことを言うと、「普通はできないような、利益が出なそうなビジネスを立ち上げる人だ」といわれそうです。でも、むずかしいビジネスを立ち上げられる人は、どんなときでも、より付加価値の高いビジネスを展開しているといえます。そして、そんな人は、経営者としての能力によるわけですから「言葉が流行しても」誰でもできる話じゃありません。ソフトバンクを誰でも作れるわけじゃないのと一緒です。
なんというか、ようは、すごい経営者だということなんですよね。
ところが、時流が「お金だけではダメだ」という方向に流れていますから、その時に都合の良い共感できるネーミングが現れると一気に広まり始めるんです。
今回の言葉が広がった理由は、最初のスタート地点に、ムハンマド・ユヌスのような、超優秀経営者がいたことです。彼の所属するカテゴリを社会起業家とすると決め、彼らを祭り上げることで、その言葉を広げる人も「良い人だ」と思わせる力があるわけですね。
その言葉を口にすることで、信頼を得やすい言葉は今までもありました。「ロハス」なんていうのも、そうですよね。
さて、ここまでわかると、いくらでもおバカなネーミングはいくらでも思いつきます。
高齢出産をした女性を「希望母スタイル」とか言ったり、鬱から復活したビジネスパーソンを揶揄して、「サボってただけマン」といってみたり。あ、これは、マーケティングの秘密を話してしまったかもしれません。言いすぎかな?
何が言いたかったのか。社会起業家を批判したいわけではありません。どんな経営者も、自分の利益だけではなくて、お客さんや、地域や国と言った他者への利益を追及する姿勢は持って欲しいと思っていますし、それは、当たり前の姿勢です。
大事なのは、どこかの誰かが考えた、嘘に踊らされないようにして欲しいということです。言葉に踊らされると、思考がぶれます。思考がぶれれば、判断や行動がぶれてくる。すると経営者としては、間違った方向へ会社の梶を切ることになりかねません。(流行にすぐ乗る経営者だと、社員にばかにされることも含めて)
私たちは、「客」ではなくて「売り手」ですから、いつもこの感覚を持ちたいものです。
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