コンサルティング。あまりなじみのない仕事ですよね。
コンビニエンスストアや町のパン屋さんと違って、普通に暮らしていても、あまり見聞きしない仕事です。僕はこの仕事を20年以上やってきましたが、今おつきあいのあるクライアントさんの中にも、イメージが大きく先行していて「コンサルタントって、なんだかわからない!嫌い!」といっていた方もいます。
 
けれど、そんなクライアントさんたちの中には、僕が独立してからずっとおつきあいをしてくださっている方もいますし、510年と長く一緒にビジネスを行っているクライアントさんが多くいます。とてもありがたい。これはきっと「コンサルティングって何?」と思う多くの人にとっては、とても不思議な現象ではないでしょうか。
 
 

コンサルティングは、「一緒に考える」。

 
僕はコンサルタントの仕事は「一緒に、考える」だと考えています。
そもそも経営の仕事は、「考えること」に多くを占められています。それと「話すこと」を含めたら、「経営の仕事のほぼすべて」といってもいいくらい。考え、伝える。それが経営者の役割。
たとえば、自分たちが日々どんな仕事をするのか、どんな仕事をするチームを作ったら伸びていくのか。
パン屋さんが、毎朝パンを焼き、店頭で焼く。これを繰り返すお店に、SNSで焼き立てパンの写真を発信する仕事がついたら、未来は少し変わるかもしれません。さらにたまたま出会ったカメラマンさんが参加してくれたら、きっと素敵な写真が撮れる。未来は大きく変わるでしょう。パンを売るだけでなくて、素敵なバターナイフやお皿、卓上のまな板、かわいらしいランチョンマット、コップといった、パンにまつわる雑貨を仕入れる人がいたら、お店は全く変わっていきます。「自分がビジネスをどうデザインするか」で、未来は大きく変わるんです。
他にも、日々起こる問題と向き合い理解すること。解決策を生み出すこと。それも、大切な「考えごと」でしょう。
こんな「日々の仕事をうまくやる。早くやる」のとは違う、「自分のビジネスについて考える仕事」が経営なのです。
 
シンプルといえばシンプルですが、けれど、立ち止まって考える時間を取るのは、実は結構むずかしいことです。どうしても体を動かして、仕事を処理したくなります。それに自分のことは自分では分かりにくいことも多いようです。
経営について考えるといっても、どんなふうに捉え考えればいいのかもよくわかりません。
 
 

「考える」について、考えると。

 
「考える」をもう少し分解すると、「自分たちの状況を理解する」「問いを作る」「問いと向き合う時間をとる」の3つだと考えています。問いを立てることができれば、解決策を生むのは容易いことも多々あります。「あ、なんだこんな簡単なことだったのか」とクライアントさんと笑い合うこともしばしば。ここでむずかしいのは「自分たちの状況を理解すること」です。わからないまま考え、わからないまま解決策を出そうとしてしまいがち。何が起こっているのかわからないのに、何かをやろうとしてしまえば、うまくいかないのは不思議なことではないと思います。
 
経営者さんたちの願いは、お客さんによろこんでもらうことです。
いい商品を仕入れたから、これでよろこんでいる顔が見たい。
お金はもちろん大切だけれど、お話を伺っているともっと動機はシンプルです。
 
それは僕の仕事でも同じです。
定期的にお会いしビジネスについて、いろいろな会話をします。一緒に考えます。
それを通して、クライアントさんのビジネスが一つずつ前に進んでいく。いいビジネスになっていき、クライアントさんがよろこんでくれることが、僕にとっては本当に嬉しいことです。
 
 

そのために大切なこと。

 
広い知見は必要です。併せて、これまでの経験がどれも生かされていると感じています。いろいろな状況の、いろいろなビジネスと関わらせてもらったのは、とてもありがたいことでした。
そういう知見、専門性をうまく生かすために、僕は、体を健康に保つことが鍵だなと感じています。夜ちゃんと眠ること・・・なんて子供のしつけのようですが、やっぱり、ちゃんと眠ると物事の捉え方はクリアになります。
その上で大切なのが「クライアントさんと話をする、関係性」です。僕はクライアントさんが僕を信じてくれるから、コンサルティングは成り立つと思います。だから、できるだけ誠実にいたいと思う。形のないものを提供するから、クライアントさんとちゃんと向き合い、少しでもいい仕事をしようとする。クライアントさんが信じてくれることに、僕が少しでもこたえようとがんばる。ここも無形だからとりとめなく感じるかもしれないけれど、お互いの姿勢が伝わることで関係ができ、すると「コンサルティングの場から」アイデアが生まれてくるようになるんです。
 
 

定期的な2時間。ひとつずつビジネスを変えていく。

 
毎月、あるいは2〜3ヶ月に1度、2時間お会いする。それが僕のスタイルです。
気づきの多いクライアントさんが多くて、いつもいろいろなテーマで話をします。「これからビジネスを大きくしていきたい」はもちろん、「離職率がもう少し下がるように」「繁忙期に忙しすぎる。どうにかならないかな」「◯◯をやりたいんだけど、どう思う?」もちろん僕から提案することもあるけれど、多くは経営者さんから話は始まります。僕がコンサルティングを「伴走する」と表現するのは、そのせいかもしれません。
話を詳しく伺い、紙に書きながら、一つずつ整理をしていきます。クライアントさんと一緒に、状況を整理してみる。そして「何が課題で、何が可能性か」がわかれば、僕からアイデアが生まれることもあるし、クライアントさんから生まれることもあります。そうやって自分の考えや状況を整理することで経営は変わっていきます。長く付き合うと、そのビジネスのことを深く広く理解できるものです。その理解に基づいたサポートをします。
 
コンサルティングってなんだ、という話でした。
ちゃんと考え、何をやれば伸びていくのかを捉える。
僕は、ちゃんと経営をやれば、ビジネスは良くなっていくと思っています。
これまでのところ、それは正しいと思っています。
2時間の時間をフル活用して、あなたのビジネスに寄り添い考えるのが、コンサルティングです。


(クライアントへの事例インタビュー)

 
様々な課題に対応していますが、どれも「考える」ことをサポートした結果です。