[株式会社環 ウェブ解析士協会について]
専門性の高いウェブ解析の知識を習得し、企業で活躍できる人材創出を目的とした「ウェブ解析士育成」事業を行う。現在1万人を超える有資格者がおり、有名企業が次々研修に採用するなど、ますます発展。

―どんなコンサルティングを受けてきましたか?
 

江尻俊章理事長

吉井さんとは、この事業を立ち上げてすぐの段階から、おつきあいしています。
いまは2~3ヶ月に一度会い、その都度、適切なタイミングでアドバイスを頂いています。
お会いしたはじめの頃、最初は「戦略づくり」から、かかわってもらっています。
 
吉井さんと会う前から「ウェブ解析についての事業」構想は練っていましたが、
いざ吉井さんに見ていただくと、抜け漏れや落とし穴が見つかりました。
「戦略の矛盾があると、あとあとそれが大きく足を引っ張る」
と吉井さんがいっていたのを覚えていて、その通りだと思います。
いろいろなアドバイスをもらったのですが、考える材料を提供してくれるのがありがたい。

たとえば、価格設定のときのことです。
講座取得者が、インストラクターとして活躍し、経済的にも潤う。同時に、ちゃんと協会にも利益が入るようにする。そして・・・というように「考慮しなければいけない、さまざまな観点」を明確にしてくれるんです。
そうすると、適切な価格を自分たちで決める重要なヒントになります。
私達がやっている、この事業は「儲け主義」ではありません。
それでは大切なことが、損なわれてしまいます。
でも当然、「ボランティア」でもいけません。
関わる人たちに活躍していただき、充実感を持ってほしいですから。
 
だから、価格一つとっても、そのメッセージが反映されなければいけないと、ていねいに考えていきました。
実際、さまざまな理論を知っていて、求めれば意見をいってくれるのですが、こうしてポイントを整理していけることは、とてもたすかります。

― 他にも何か、ありますか?
 
「ひとつの仕事をしっかりやりきると、次のステージに進むための課題が見える」
これは、吉井さんとよく話すことです。
都度都度「これまで経験したことのない、個別の問題」が生まれます。
過去の話しでいえば、落ちついてきた頃に、初級講座を受けた人たちのうち、上級講座へ進んでくださる人の人数・割合が十分ではなかったことがありました。

私たちが立ち上げた「ウェブ解析士」という認定資格は、初級・上級・マスターの3つのレベルがあります。
初級を受ける人はいたのですが、上級に進む方が少なかった。
それでも「初級講座は順調に広がっている。このまま続けていれば、いずれ上級やマスターも増えていくだろう」と思いました。
吉井さんのアドバイスもあって、かなりうまくいっていたんです。
それで、まずは「初級講座集客」に全精力を傾けようとしたんです。
そんな時、吉井さんから「待った」がかかりました。
 
「なぜ初級資格取得者が、上級・マスタークラスを目指さないか?」
解決に当たるかどうかは別として、出会った課題とはていねいにむきあい理解し、
「そのままにするかどうかを、自覚して決めた方がいい」と、対応を促してくれたんです。
 
実は、このアドバイスで、力をかける比重が変わりました。
初級講座の中で「上級講座」の内容をていねいに伝えたり、講座後に適切なタイミングで、次の講座の案内をする工夫をはじめました。
工夫をはじめると、数字が変わります。
この取り組みで、価値が伝わり始めたのでしょう、今は多くの人が「上級講座」を受講してくださっています。
価値を認めていただけているのです。
 
こういうことは、その後もありました。
ただ、一見うまくいっていると思える時に、自分で「待った」をかけられる経営者がどれだけいるでしょうか。
少なくとも、私は吉井さんがいなかったらそのまま走っていた可能性があると思います。
 
経営者の仕事は「考えて、会社全体の活動を方向付けること」です。
考えず惰性でいってしまっては、その役割を果たせない。吉井さんは「経営者が考える時間」にフォーカスして影響を与えることで、会社全体がうまくいくようにサポートしてくれます。多くの社長の役に立つはずだと思います。

― ところで、たくさんいるコンサルタントの中から、吉井を選んだ理由は、何ですか?
 
契約を結ぶ前に、吉井さんとは何度か話をさせていただきました。その上で、下記のような理由で吉井さんがふさわしいと判断しました。
 

選んだ理由1:僕たちの思いを受け止めてくれたこと
 
「ウェブ解析士」の事業は、ただ営利を目的としてやっている訳ではありません。
この事業をはじめたのは、日本中の中小企業を元気にしたいと思ったからです。
たとえ外部であっても、関わって頂く方には、まず、このことを理解していただきたかった。
でなければ、例えば、一方的に売込む手法をアドバイスされても、困ってしまいますから。
大切なのは、同じ気持ちを共有してくれる「仲間」として「受講者」とつながることだからです。
吉井さんは、私たちのこの意図を理解してくれました。
 

選んだ理由2:ころばぬ先の杖としての役割を期待できそうと思えた
 
意図を理解してくれた上での話ですが、僕がコンサルタントにまず期待するのは、「ころばぬ先の杖」になってもらうことです。
他にどのような打ち手が考えられるか。これからやろうとしている事について、抜け漏れ・弱点・落とし穴は無いか。
 
何度かお話ししているうちに、吉井さんは事業経営に関する各局面(商品化・マーケティング・組織作りなど)について豊富な経験、経営知識、ノウハウを持っているとわかりました。
それに加えて、広い視野で物事を考える力があると思いました。
地頭の良さも伝わってきた。
 
彼は、まだ経験したことのない未来に起こることを、まだ経験していないこととして、的確に向き合ってくれる。
過去のやり方ではなくて、「未来、これから起こること」として考えるスタンスです。
それで、「この人なら」と思ってお願いしました。
 

選んだ理由3:無数のパターンを知っている。けれど、それを強制しないスタンスがある
 
パッケージ化された成功ノウハウを持っているコンサルタントの中には、「この通りやりなさい」と強制する方がいますし、多いです。
一方吉井さんは、そういった各種の方法論を当然おさえているけれども、ゼロベースで考えてくれます。

つまり吉井さんと仕事をすることで、私たちは「事業立ち上げに関する定石を学びながら、独自のやり方を創り出す」ことができるんです。実際、経営に定石あらずというのが真実です。会社の規模が大きくても小さくても、そういうスタンスでしか、成果は出ないと思います。
 

選んだ理由4:当社のNo.2の人材との相性
 
チームとの相性も大切にしました。
過去に、私と話は合うが他の経営メンバーとかみ合わず、うまくいかなかったケースがありました。
吉井さんには、契約前に当社のNo.2(当時。現社長)に会っていただきました。
彼も「吉井さんならうまくやっていけそう」と言いました。
吉井さんは誰と接する時にもスタンスがぶれません。人と人が事業を進めることになるので、この点も大切に考えます。

ー 印象的なアドバイスはありますか?
 
吉井さんは、こちらの主体性を大切にしてくれますし、私達もそれが大切だと思っています。

自分の頭で考えた上でアイデアを考えて、
「どう思う?」「どんなやり方があると思う?」というような自由に答えられる質問をどんどん投げることにしています。
その場で尋ねるんですから、ある意味、ムチャぶりです(笑)。

でも、そうすると、倍になって返ってきます。こういうコンサルタントは、なかなかいません。
それから、事業を作り上げていく中で、さまざまな抜け漏れや落とし穴を指摘してもらうわけですが、こちらから求めれば、吉井さんは「一つ上のレイヤーの視点」からの指摘をしてくれます。
「そのような抜け漏れを作り続ける、私自身の信条や行動のパターン」についての指摘です。
 
この類の指摘はとても貴重です。経営者としての幅が広がると思います。多くの人にとって役立つと思います。
私自身、この指摘を聞いてから考え方のくせに意識を向けて改善を図れました。
経営者としての実力を高めてくれる。とても感謝しています。

ー お忙しい中、ありがとうございました。
(文中の取り組み・組織・数値等は全て取材時時点のものです)

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